ヤマハGT-2000用外部電源作成 12022年06月04日

ヤマハ GT-2000の外部電源と言えば YOP-1です。
YOP-1を使用することによりS/Nが良くなるなどの音質向上の効果があると言われており、また、停止時にターンテーブルにブレーキがかかるようになる。
当然生産は終了しておりネットオークションなどでは中古品が高値で取引されていて、個人で互換品を作っている方もいる。
GT-2000にはYOP-1用に3ピンのコネクタが用意されており、ピンアサインは 1:GND、2:+24V、3:FB(電源の変動制御) となっているようだ。
以前、YOP-1の互換機を自分でも作れないか調べてみたことがあったが FBがよく分からず断念していた。
が、FBは使用せず GNDと+24Vだけで互換機を作成されている方もいて、それでも停止時はブレーキはかかり普通に(?)動いているようなので、それならば自分でも作れそうだと判断した。
要は 24Vの安定化電源を作ればいいということだと思う。
ただ市販のスイッチング電源やACアダプターを流用するのではつまらないので、少しオーディオ製品らしい感じに仕上げたいと思う。
一からパーツを揃えて安定化電源を組むのは面倒だし敷居が高くなるので、何か使えそうなものはないかとネットを調べていたら良さそうなものがありました。
それは「0-30V 2mA-3A連続可変DC安定化電源DIYキット」というもので、販売元によっては700円ぐらいから高いとその3倍程度の価格を付けているところもあり少々怪しい感じもしたが、電圧と電流の設定範囲がちょうど良いので試しに(あまり安いのは不安なので)上から2番目ぐらいに高めのやつを購入してみた。
併せてこの基板の入力電源(AC24V)用に AC100V→AC24V(0-12V/1A、0-12V/1A)のトロイダルトランスを発注しました。

ヤマハGT-2000用外部電源作成 22022年06月06日

届いた安定化電源キットを組立ててみました。
説明書が一切無いので少々難儀しましたが、商品説明のコメント欄や完成写真を見ながらなんとか組み立てることができました。
板の上に基板やトランスを仮り組みして電源を投入してみたところ正常に動き、電圧調整用のボリュームを回して DC24V出力に設定することができた。
で、GT-2000の外部電源用コネクタに接続すると、GT-2000のクオーツロックインジケータが点滅を始め、スタート/ストップボタンを押すとターンテーブルが回り始め 2秒ほどでクオーツロックインジケータが点灯しターンテーブルが定速に達したことを示した。
再度スタート/ストップボタンを押すとターンテーブルにブレーキがかかり 2秒ほどで完全に停止しました。
さっそくレコードを掛けてみたところ音が良くなったのかどうかはわかりませんでしたが、悪くはなっていないのでヨシとしましょう。
それよりも停止時にブレーキがかかるのは非常に良い。
今まではストップボタンを押してから惰性で回転しているターンテーブルを指で止めていたので回転軸に余計な負担を掛けていないか少々不安でしたが、自動的にブレーキがかかるのでそんな心配をすることも無くなります。
怪しい安定化電源キットでしたがとりあえず使えることがわかったので、正式にケースに入れてカッコよくお化粧をして完成させようと思います。

ヤマハGT-2000用外部電源作成 32022年06月07日

ケースは、YOP-1のような奥行きが長い感じのケースを探していましたがイメージに合うものが無く、考えてみれば今の環境ではそのようなケースを置くスペースが無いので、普通のアンプのような比率の小型のアルミケース(ブラック)を発注した。
発注したアルミケースは海外から発送されるようで、到着まで3週間ほどかかるようです。
他に、デジタル表示の電圧計/電流計及びベースとなるアルミ板を手配しました。

ヤマハGT-2000用外部電源作成 42022年06月11日

ケース以外が先に届いたので、ベースとなるアルミ板上に組んでみました。
安定化電源の基板に冷却ファン用にDC24V出力の端子が出ているので、これを電圧計/電流計の電源に利用した。
実際にGT-2000につないでみたところ、起動停止時は一瞬700mAぐらいの電流が流れ、定速時は 10mAで安定する。
キットには付属していなかったが、一番大きいいトランジスタには別途購入したヒートシンクを付けた。
動かしてみた感じではトランジスタはほんのり暖かくなる程度で熱くはならないようなので冷却ファンは不要だと思う。
この安定化電源基板の仕様は「0-30V 2mA-3A」なので、今回の用途の範囲ではまだまだ余裕ということで、熱くはならないのだと思う。
酷使するような用途で使用した場合は冷却ファンは必要になるのだと思う。
後は、ケースを待つばかりです。

ヤマハGT-2000用外部電源作成 52022年06月26日

ケースが届きました。
前後のパネル部分は1.5mm厚のアルミ板で、パネル以外(上下左右部分)は 2.5mm厚のアルミ(押出?)で結構しっかりした作りです。
ただ、パネルの 1枚は塗装が薄くなっていてアルミの地肌が透けて見える部分があるのが残念です。
幸い 1枚だけなのでこれは裏側に使うことにしました。
トータル的には価格を考慮すれば十分に満足できるものです。

と言うことで、ケースに穴あけ加工を行いアルミ板上に組んだ基板等一式やスイッチ・端子類を取り付けました。
ところが、一番大きい電解コンデンサがケースの天井に当たってしまい蓋をすることができなくなってしまった。
ギリギリセーフの予定だったのですが、想定よりもケースの肉厚があり高さ(内寸)がわずかに足りずギリギリアウトでした。
一応これも想定はしており、基板から電解コンデンサを外し基板の横に寝かせて固定しました。
そのためのスペースも確保していました。

ヤマハGT-2000用外部電源作成 62022年06月28日

ヤマハGT-2000用外部電源
安定化電源の基板には出力電圧設定用と出力電流制限用のボリュームが付いており、ボリュームを基板ではなくパネル側に取り付けができるようにキットには延長用のターミナル付コードが付属しているのですが、不用意にボリュームをさわってしまい電圧を上げて大切なGT-2000ちゃんを壊してしまうことが無いように、ボリュームはあえて基板に残して必要があれば裏面の穴からマイナスドライバーで調整するようにしました。
出力電流制限用のボリュームは 2mA~3Aの範囲で調整できるようになっており(たぶん)、設定した電流以上流れると(流れそうになると?)アラーム用のLEDが点灯し電流を制限してくれる。
今回の用途では起動停止時に最大700mA程度流れるので、それを少し上回る程度に調整すれば良いのだと思う。
設定を700mAより低い状態にしてGT-2000のターンテーブルをスタートした場合はアラームが点灯し出力電流が制限されてしまうので、GT-2000は必要な電流を得ることができずクオーツロックインジケータは点滅したままの状態になり定速に達しなくなる。
ボリュームに目盛が付いている訳ではないのでどの位置が何mAなのかは分からないが、起動停止時にアラームが点灯しないギリギリぐらいの位置に調整した。
出力電圧設定用のボリュームは 24Vに調整し、これで完成!

ヤマハGT-2000用外部電源作成 72022年06月30日

作成したGT-2000用外部電源は、オーディオラック内のフォノアンプの上に設置しました。
見た目はコンパクトですがズッシリ重く高級感があります。
さっそくレコードを掛けてみたところ心なしか音が良くなったようにも思うが、プラシーボの影響もあるかと思うのでこの辺はすぐには信用しない方が良い(と自分に言い聞かせる)。
それよりも停止時にターンテーブルにブレーキがかかることが気持ちが良い。
実は、長年 YOP-1を買いそびれたことを後悔しており「ターンテーブルは指で止めればいいんだもん」と自分の気持ちを誤魔化して今まで過ごしてきましたが、これでようやく晴れました。