FE108SS-HPバックロードホーン作成 32022年05月09日

箱はほぼ完成しました。
次は可変空気室の仕切板の調整ですが、初めは叩いて入れればギリギリ嵌まるサイズになっているのでスムーズに動かすことができるようにヤスリを掛けました。
高級な茶筒のフタが「スッ」っと嵌まるような感じになれば理想的です。
で、高級茶筒並みとはいきませんが、固過ぎずゆる過ぎずスムーズに動くようになりました。
ガタつくようだったら戸当りテープを使ってピストンリングのようなエア漏れ防止策も考えていましたが、面倒だし今のままでも大丈夫かと思います。
仕切板をバッフル側に押し込んだ時の空気室は約1.65Lで、後ろ側に引いた時が約2.95Lになります。
2L前後が妥当なところだと思うので、このぐらいの範囲で調整できれば実験的なこともできると考えています。
仕切板は左右のネジで任意の位置に固定できるようになっています。
また、後ろ側から引くことがことができるように内側に 100均で買った引出し用のツマミを取り付けました。

FE108SS-HPバックロードホーン作成 22022年05月07日

途中経過ですが、養生テープで固定して仮り組みしてみました。
写真の左の板が要となる中央の仕切り板になります。
写真の真中が スロート及び 1本目と3本目のホーンが見える側の横面になり、一番右側が 2本目と3本目のホーンが見える側の横面になります。
ホーン自体は使用する板も少なく非常に単純な構造なので組立てに際して気を使う部分は少ないのですが、可変空気室を採用したので、板の接着がズレたり斜めになったりすると過大なエア漏れや空気室の仕切り板が動かなくなるなどの不具合が出る可能性があるので、組立ては非常にシビアになってしまいました。
ですがこんな事は、板を精密にカットしてくれる業者さんがいらっしゃるからできることで、自分で板をカットしてたら絶対に実現することは不可能なことです。

FE108SS-HPバックロードホーン作成 12022年05月05日

発注していた板は GW前に届いていたのでもう少し早く作り始めたかったのですが、雨や晴れていても風が強かったりで GWの後半になってしまいましたがようやく作り始めることができました。
今回は(も?)サブバッフルを付けることにしました。
最近、スピーカーユニットの落とし込みの加工をするようになったのですが、いつも落し込みの深さが浅くもう少し深くすれば良かったと後悔ばかりしていたので、今回はフレームの厚さの分をキッチリ深堀りしました。
サブバッフル用の板は初めから複数枚用意してあるので、FE108SS-HP以外のユニットに交換する場合でも対応可能です。

FE108SS-HPバックロードホーンのホーン構成2022年04月18日

今回設計したFE108SS-HPバックロードホーンの内部のイメージを図にしてみました。
平面図だとイメージが掴みにくいかと思い、立体図にしてみました。
さらに、図の右側には空気室と3本のホーンを分けて描いていみました。
複雑な構造に見えるかもしれませんが、実際には 3本のホーンは 3枚の板で仕切られているだけなので構造的には単純です。

緑色の部分が空気室で、図には描いていませんが内部に前後にスライドする仕切り板を設けて可変空気室にする予定です。
黄色の部分が1本目のホーンで、空気室の左手前下側がスロートの穴になり1本目のホーンにつながります。
ピンク色の部分が 2本目のホーンで、1本目のホーンとは下側でつながります。
青色の部分が 3本目のホーンで、2本目のホーンとは上側でつながり後面の下に開口部があります。
3本目のホーンの断面は四角形ではありませんが、断面積で見ると一定の広がり率で広がっていくようになっています(等価的にですが)。

ホーンの途中から広がり率を大きくして、開口部の面積を稼いだりすることもあるのですが、今回は低域の量感よりも下に伸ばしたいと考えたので、ホーンの広がり率は 1~3本目とも固定にしました。
グラフはホーンの断面積の計算値(青線)と実際のホーン(赤線)の比較になります。
広がり率が一定でホーンの長さが 3本とも同じこともあり、失敗すれば特定の周波数で共振するようなクセのある音になってしまうかもしれません。
それと、3本目のホーンの断面が四角ではなく変形(L形)なのが少し気になるところですが、スリットで空気抵抗が大きい形状などでなければ、空気君(音波君)は断面の形などはそれほど気にしないはずですので、ホーンの動作には大きな影響は無いかと思っています。

これで「スリットにならない・直管は使わない・けど作りやすい」という設計思想は満足できたと思います。
あとは肝心の音ですが、これは実際に作って確認するしかありません。
使用する板は 12mm厚のMDFで、3×6サイズ1枚で1本作る板取りにして、GWに制作することを目標に板を発注しました。

FE108SS-HPバックロードホーン設計完了2022年04月02日

FE108SS-HPエンクロージャー
FE108SS-HP用のバックロードホーンの設計はほぼ完了しました。
FE108SS-HPは、今までのFOSTEX限定品に比べると低域はは結構出るようなので、ホーンで広帯域に持ち上げるのはあまり欲張らず、強力な駆動力は下に伸ばす方向に使うようにすればイイかな、と考えました
ですので、スロート面積と広がり率はほどほどに、ホーンは長めに、空気室はやや大きめに、という感じです。
初めての試みとして「可変空気室」を採用しようと思っています。
バックロードホーンは一度作ってしまうと調整することはほぼ不可能となってしまうので、気に入らなかった場合は陶芸作家が皿をガシャンと割ってしまうがごとく、エンクロージャーを捨ててしまうしか無かったのですが、せめて空気室ぐらいは容易に調整できればと考えました。
空気室は約1.5L~2.6Lぐらいの範囲で調整できるようにする予定です。
とはいっても可変にするとどうしても若干の空気漏れはあると思うので、最終的には(調整後は)接着する必要はあるかと思っています。
プロポーションはトールボーイで、外観は何の変哲もない四角い箱ですが、内部の音道は今までに無い構造になっていると思います。

で、あとは作るだけなのですが、部屋が散らかり放題なのも要因ですが、最近は腰がかなり重くなってきたようで「よし、作るぞ!」という気にならず「ん~、面倒だなぁ」という気持ちが先行てしまい、天使と悪魔が葛藤しています。
なのでまだ板を発注していませんが、世の中値上げのラッシュで合板も値上げしてるのかしら?

長岡鉄男に再会2022年02月12日

FE108SS-HPを使ったバックロードホーンの制作記事が「MJ無線と実験 2022年3月号」に掲載されるとのことなのでさっそく購入した。
内容を確認せずネットで購入してしまった「スピーカーをつくろう!」の失敗を繰り返さないように今回は本屋で確認してから購入した。
測定データを示しながら解説されており読みごたえがありました。

で、本屋でお目当ての「MJ無線と実験」を物色しているときに本棚から「長岡鉄男」の文字が飛び込んできました。
それは「長岡鉄男のレコードえんま帳 上巻」で、思わず「おお!」と声が出てしまいました。
このような本が出るときは事前に情報が入るものですが、全然ノーチェックでした。
しかも発行は昨年の11月1日なので3ヶ月も知らなかったとは・・
FMfanや月刊STEREO等のオーディオ誌に掲載されている長岡氏のオーディオ機器やソフトの評価評論はほぼ目を通していると思うが、なぜかレコード芸術誌はあまり見たことが無く、それだけに「長岡鉄男のレコードえんま帳」の出版は自分にとっては書下ろしに等しく非常に嬉しい。
掲載されているレコードを既に持っていたり、また、A級セレクションやレコード漫談等で紹介されているものが多く新鮮味は無いが、モノクロ写真のレコードジャケットが頭の中ではカラーで再現されてくるのが面白く思った。
これも、これらのレコードがネットで紹介されていたり、ネットオークションに出品されていて、ジャケットのカラー写真を見る機会が多かった影響かと思う。
さっそく下巻も買わなくちゃ。

「スピーカーをつくろう!」購入したが2022年01月23日

FE108SS-HPの購入を予約しており、これでバックロードホーンを作ろうと設計を進めております。
ですが、実際の音に関する情報が少なく迷うところもあって何かの参考になればと「スピーカーをつくろう!(ONTOMO MOOK)」を購入しました。
通常なら本屋で立ち読みしてから購入するところですが、オミクロンが怖いので見る前にネットで注文してしまったのが間違いで、かなり期待外れでした。
販売のタイミング的にもう少し FE108SS-HPに着目した内容になっているかと勝手に想像しておりましたが(勝手に想像していた自分が悪い?)、個人的には参考になるような記事はありませんでした。
使い古された長岡鉄男氏の設計例を載せるのであれば、スワンやネッシーミニ等の10cmユニット向けの箱に FE108SS-HPを取り付けたらどんな音になるのか、や、FE108SS-HPの取説に載っているバックロードホーンを実際に制作して評価してもらった方がどんなに良かったのか。
これ以上書くと辛辣になるので止めます。
新年1発目なので楽しい話から始めたかったのですが、そうはなりませんでした。

今度はバックロードホーン2021年12月14日

最近、またバックロードホーンを作ってみたい気分になり、8cmユニット用に妄想のような感じで設計を進めていました。
先日まではダブルバスレフやら密閉だったのに、今度はバックロードホーンって節操が無い感じですが、やりたいことには逆らえないです。

バックロードホーンを設計するときは「ホーンの断面がスリット状にならないようする」、「できるだけ直管は使わないようにする」ということを念頭に置いている。
そうすることでホーンの動作効率が高くなると思うし、うまく設計すれば(うまく折りたためることができれば)スロート面積・開口部面積・ホーン長が同じでも直管を組み合わせる場合に比べ全体のサイズは小さくできるのではないかと思う。
欠点は、斜めカットや斜めに組み合わせる作りになることですが、これも設計次第で面倒なことにはならないように考慮することはできる。
今回は、単純な横幅一定の折りたたみ型ではなく鳥型でもない新たな音道の構成を考えており「スリットにならない・直管は使わない・けど作りやすい」という感じになるかと思います。

で、設計途中でしたが FOSTEXから10cmユニットの限定品「FE108SS-HP」が出るとの情報が・・
以前、D-55を作ったことはあるが、もう20cmユニットのバックロードホーンなんて作る元気は無いし置き場所も無い。
16cmユニットでも躊躇してしまうが、10cmユニットなら何とかなりそう。
俄然ヤル気が出てきましたが、「FE108SS-HP」は 2本で55,000円かぁ。
にしてもちょっと高いよなぁ。