GT-2000のインシュレータ交換(1)2015年11月01日

去年は CDプレーヤーの脚を TAOC に交換したので、今度は ADプレーヤー GT-2000 の脚を交換してみることに。
旧メインスピーカーに使用していた TAOC の TITE-46PIN が余っているので、これを使用する。

GT-2000 のインシュレータは本体にネジ込んでいるだけなので回せば簡単に外すことができる。
外してみると外観はプラスチックとゴムで形成されていて、中に金属のスプリングが仕込まれており、振動を吸収するタイプのようだ。
これを振動を遮断するタイプの TITE-46PIN に交換してみる。

TITE-46PIN には中央に直径約7.5mmの穴が空いており、スピーカーに取り付けるため M8 のタップを切っていた。
GT-2000 に取り付けるためには M8 のタップを切った穴を利用して M6 のネジを立てる必要がある。

GT-2000のインシュレータ交換(2)2015年11月03日

TITE-46PIN にM6のネジを立てる方法としては、一番簡単なのは半分がM8で半分がM6になっている長さ3~4cm程度の寸切ボルトがあればイイのだが、ネットを検索しても市販品には無いようである。
旋盤でもあれば簡単に作れると思うがそんなものは無いし特注だと高そう。
他に利用できそうなものとしては、インサートナットという外側にもネジを切ったナットがある。
内ネジがM6で外ネジがM8のインサートナットもあったが、外ネジは細目という細かいピッチになっているものしかない。
内ネジ・外ネジとも一般的な並目ピッチになっているインサートナットがあればイイのだが、そういう製品は見当たらない。
ちなみに、細目・並目なんていうピッチがあることを今回初めて知った。
目的があってネットを検索していると色々勉強になる。
その他、アンカーボルトやハンガーボルトなどを検討したがビビビッとくるものが無い。
で、結局、内ネジ・外ネジとも並目ピッチのインサートナットを作ってみることにした。

GT-2000のインシュレータ交換(3)2015年11月13日

インサートナットは、M6のEタイプの鬼目ナットを元にして作る。
まず、鬼目ナットのヒダヒダをニッパーで切り落とし、ヤスリで表面をかるく整える。
次に、鬼目ナットの外側を M8のダイス(並目)でネジを切る。
それほど硬い素材ではないので、割と容易に削れる。
このとき、鬼目ナットの六角の溝が切ってある部分は肉厚が薄くなっているので、ネジを切るのはその手前までで止めて上端5mmぐらいは残す。
これで、ほぼ完成だがこの状態でインシュレータにねじ込むと、ネジを切っていない部分が2mmほどインシュレータから飛び出してしまうので、頭をヤスリで2~3mm削り落とすと完成。
電動工具などは使わず全て手作業で作れた。
なかなかの出来栄えである。
六角の溝が浅くなってしまったが、力を入れて締め付けることはしないので、問題ない。

よく見ると、内ネジと外ネジがどちらもピッタリ谷になった部分で肉厚が足りず切れてしまったものがあった。
力がかかるようだと強度的に問題ありだが、完全に2つに分かれてしまうわけでは無く切れている部分は長くて5mm程度なので、とりあえず今回は問題ないでしょう。
内ネジ・外ネジとも並目ピッチのインサートナットが製品として無い理由が解った。

GT-2000のインシュレータ交換(4)2015年11月16日

作成したインサートナットを TITE-46PIN にネジ込んだ後に M6の寸切ボルトを10mmほど出るようにネジ込んでインシュレータは完成。
で、TITE-46PIN のスパイク用プレートを見ていたら、厚みが違うものがあることに気付いた。
慌ててノギスで測ってみると 5mmのものと 5.3mmのものがあった。
TITE-46PIN は購入時期が異なる 2セット(6個)持っているので、おそらく購入時期(生産時期)によって厚みが微妙に違っているのだと思う。
ということは、3個づつ異なるサイズが2種類あるということになるので 4個使うとガタが発生しちゃうじゃないか。
プレートだけ別に 4個買うしかないか?とか、オーディオベーシックの付録に付いてきたプレートがあるぞ、などと慌てていたが、よく考えてみたら前後か左右かペアで使えば理論上はガタは出ないことに気付いた。
なんてことは無い、慌てて損した。

スパイク用プレートは表面ツルツルの御影石製オーディオボード上に置くのだが、大きな地震がきたら滑り落ちる可能性があるので、地震対策としてスパイク用プレートの底に 0.5mm厚のゴムシートを両面テープで貼り付けた。
0.5mm厚でも本来はゴムなんて挟みたくはないのだが地震は怖い。
(もしかすると、オカモト製の極薄ゴムの方がイイかもしれない。グリスはよく洗い流してネ。)
で、TITE-46PIN を GT-2000 に取り付けてセッティングしてみたらわずかにガタが出たので、厚みの違うスパイク用プレートを入れ替えて調整した結果ガタは無くなった。
2種類のスパイク用プレートがあったことが結果的に幸いしたようだ。

GT-2000オリジナルのインシュレータの場合、GT-2000本体を揺すると多少グラグラ動いていたが(環境によってはこちらの方がイイ場合もあると思う)、インシュレータ交換によってビタ一文動かなくなり、見た目もさらにカッコよくなった。

電源環境改善とGT-2000インシュレータ交換後の試聴2015年11月28日

レコード中心に試聴。
音量を上げてもきつく感じることが無く逆に音量を上げて聴きたいと思わせる音。
かと言ってソフトな音になったわけでは無く、ホールエコーやバイオリンの響きが豊になっているので、以前より細かい音は出ていると思う。
それと、無音が無音になったと言うか、全体的に静かになったような印象。