電動スタイラスクリーナー2018年02月01日

カートリッジ(レコード針)のクリーニングには、ピカリングのスタイラスクリーナー(AP-1)を使っている。
付属の刷毛にクリーニング液を2~3滴垂らして、針先を優しくフキフキするのだが、やっているともどかしくなる。
もっとお手軽に素早くて効果的なやり方はないものか、と常々考えていたが、良い方法を見つけた。

日頃、歯を磨くときは、Panasonic の Doltz(EW1032)という電動歯ブラシを使用しており、通常のブラシの他にポイント磨きブラシという先が尖った細いブラシも併用している。
このポイント磨きブラシの毛先の方をニッパーでカットすると、面積は小さいがスタイラスクリーナーの刷毛のようになる。
今回は、実験のつもりだったので、毛が反ってしまった使用済のブラシを使ったが、毛は1~2mm残すだけなので反った部分はほとんどカットされてしまい、新品を使った場合とあまり変わらないと思う。
写真は上から、新品、使用済、毛先を切ったもの、です。

これにクリーニング液を垂らして、電動歯ブラシで針先を「ブ~~~ン」と磨く。
強く当てるとダンパー等に悪影響があるかもしれないので、針先が刷毛にわずかに当たる程度にして、汚れの程度にもよるかと思うが1~2分ほどで良いと思う。
電動歯ブラシには強・弱(ノーマル・ソフト)のモードがあるが、弱(ソフト)で十分なようです。
振動の方向は一方向なので、角度を変えながら当てた。
磨く前(上)と後(下)の写真を見れば効果は歴然で、カンチレバーも輝きが増した。
電動歯ブラシも各社色々な種類(色々な動き)があると思うが、動きが細かくて高速な音波振動が良いと思う。

やってみる場合は、当然ですが自己責任でお願いします。
あくまでも見た目がキレイになったというだけで効果があると判断しておりますが、カートリッジの調子が悪くなっても(音が悪くなっても)当方は一切責任を取ることはできませんので、ご承知おきください。

ONKYO TX-NR1010入手2018年02月08日

ONKYO の AVアンプ(AVレシーバー)TX-NR1010 を入手した。
もちろん中古品ですが、使用感はほぼ無い美品です。
AVアンプは、新しいインターフェースやフォーマットの追加が多いためか、2chアンプに比べるとモデルチェンジサイクルが短く、そして古いものはあっという間に見向きもされなくなってしまう傾向にあり、この定価20万円オーバーのAVアンプも数万円という激安価格で購入できた。
何故この古いAVアンプを入手したのかというと、Digital Processing Crossover Network(デジタル・プロセッシング・クロスオーバー・ネットワーク)機能を搭載しているからで、Digital Processing Crossover Network 機能とは、いわゆるデジタル処理のチャンネルデバイダーで、2ウェイという点が少々残念なのですが、それでも非常にユニークな製品だと思う。
ところがこのユニークな機能も、2012~2014年ごろに ONKYOから数機種販売されただけで、それ以降はこの機能が搭載されたAVアンプは発表されていない。
ニーズが無かったということなのでしょうが、残念なことです。

このチャンデバ搭載アンプで今使用しているスピーカー(FE208ES+FW208N)をマルチアンプ方式で鳴らしてみたいと思う。
現状でもマルチアンプに近い方式だと思うが、低音はサブウーハー信号を利用しているので、低音の音声信号はモノラルになっている。
音自体は非常に気に入っているし、低音は聴感上の方向感覚が鈍いと言われているように定位や音場感が悪いという感じはあまりない。
が、低音のみとはいえソースはステレオ信号なのにモノラルにミックスされているのは気分がヨロシクナイです。

TX-NR1010試聴2018年02月12日

適当な台の上に TX-NR1010を置いて、SACDプレーヤー(PD-D9)とアナログ接続し、SP出力の FRONT HIGH(高域)から FE208ES+JA0506Ⅱに、FRONT(低域)から FW208Nに接続した。
TX-NR1010の設定は、Digital Processing Crossover Networkを有効、クロスオーバー周波数は一番低い250Hz、サブウーハー無しとした。

これで鳴らしてみたところ、当然だが低音のレベルが著しく低い。
低域と高域の出力レベルは -6~+6db の範囲で調整でき、高域が -6db、低域が +6dbで何とかつながった。
一番危惧していたのがこれで、FE208ESと FW208Nのレベル差をアンプの調整範囲内で合わせることができるのか心配だったが、ギリギリセーフ。

音は、少々埃っぽい感じで「これじゃダメだなぁ」とちょっと落胆。
気を取り直して、AVシステム側で使っている BDプレーヤーの Pioneer BDP-LX58を持ってきて、HDMIケーブルで接続し伝送方式はビットストリームに設定したところ、音は激変し滑らかになった。
低音の押出し感も悪くなく、高域は爽やかに伸びるが、やや線が細くスッキリとした音という印象。
SU-XR700の音はカチッとしたトランジェントが良い音で、個人的には SU-XR700の方が好みの音です。
このスッキリ感は、もしかすると FE208ESと FW208Nの音が重なり合うカブリが無くなった影響かもしれない。
SU-XR700は、高域(フルレンジ)と低域(サブウーハー)のカットオフ周波数を設定できるが減衰率は高くはなく、周波数特性を測定してみると FE208ESと FW208Nの音は広範囲でクロスしている。
TX-NR1010のチャンデバはデジタル処理なので、設定したクロスオーバー周波数でシャープにカットされておりカブリが無い。
また、SU-XR700と A-1VLは少々残留ノイズがあるので、無音に近い部分ではノイズが気になることがあったが、TX-NR1010ではそのようなことは無く、無音から音が立ち上がるので非常に気持ちがイイ。

TX-NR1010の周波数特性測定2018年02月16日

周波数特性を測ってみた。
上から、
・低域の FRONT(FW208N)のみ
・高域の FRONT HIGH(FE208ES+JA0506Ⅱ)のみ
・全域 FRONT & FRONT HIGH

低域のみと高域のみでは、クロスオーバー周波数(250Hz)でシャープにカットされているのがわかる。
全域では、クロスオーバー周波数付近に凹みがある。
これは、クロスが薄いというより 400Hzぐらいからだら下がりになっている FE208ESの特性がそのまま出ている結果だと思う。

クロスオーバー周波数の調整、クロスのオーバーラップ設定、イコライザ設定など調整項目は多数あるので、できるだけフラットになるようにもう少し調整してみるつもりだが、音自体は SU-XR700の方がイイような気がする。

TX-NR1010の調整2018年02月21日

TX-NR1010の設定メニューでクロス付近のディップを無くすように調整してみた。
クロスオーバー周波数は変わらず250Hzで、クロスのオーバーラップ設定をONにして、イコライザ設定で400Hzを +6dbにするとかなりフラットにすることができた。
周波数特性の上が調整前で、下が調整後。
アナログアンプの場合は、トーンコントロール調整やイコライザ調整は音質劣化の可能性があるが、TX-NR1010のプリはデジタル処理なので(たぶん)音質劣化の心配は無く積極的に活用してイイと思う。
音の方は線が細い感じだったのが厚みが出てきた。
が、今のところはまだ SU-XR700の音の方が好きかな?

ちなみに、イコライザ設定で63Hzを持ち上げてみたが、前後が持ち上がるだけで70Hz付近の凹みは変わらなかった。
これで、70Hz付近の凹みは定在波の影響ということがハッキリしたし、マイクの位置を変えるだけで凹みが出る周波数は結構変動するので、キニシナイ キニシナイ(と言いながらやっぱり気になる)。