バックロードホーン試聴2017年04月10日

AVシステム側に移動したバックロードホーン(FE138ES-R)だが、ブーミーで冴えない音になってしまっている。
特性的にはフラットで元々低域からしっかり音は出ているスピーカーなので、ブーミーになっているのは部屋の隅に設置した影響だと思われる。
おまけにホーンの開口部は後ろ側にあるので、最悪の設置場所と言える。
それを確かめるためオーディオラックの前に引っ張り出して試聴してみた。

やはりブーミーさは取れてスッキリした音になった。
若干ホーンの響きのような音が感じられなくもないが、もう少し追い込めば解消できそうな感じ。
一応周波数特性も測っておいた。
上が部屋の隅に設置したときで、下がオーディオラックの前に出したとき。
部屋の隅では、300Hz以下が持ち上がっている。
100~300Hz付近のウネリはメインシステム側ではここまで激しくなかったので、AVシステム側の部屋の癖か?

「それでは、設置場所を変えましょう」と簡単に言えないのが悲しい。
生活環境など諸々考慮しないといけないので、今のところこのスピーカーの置き場所は部屋の隅しかないのである。
バックロードホーンの開口部を少し塞いだり、開口部にバスレフポートを付けて低域を調整する方法もあるようだが、どうなんだろう?
いずれにしてもこのままじゃあまりヨロシクナイ。

バックロードホーン低域調整 12017年04月15日

音工房Z(otokoubouz.com)さんで「D101Sスーパースワン低域量感調整キット」という商品が販売されている。
スーパースワンの開口部に仕切板を取り付けて低域の量感を調整するものだが、これを参考に自作の調整板を作ってみた。

2枚の板をL形に接着したもので、開口部の内側に置いて使う。
ズレと振動防止に水平面の板の上にはオモリ(半分に切ったTGメタル)を乗せる。
開口部の面積を調整(低域の量感を調整)できるように、仕切板(縦板)の高さは 6cm、8cm、10cm の 3パターン可動式になっている。

開口部の大きさは、幅27cm 高さ約17cmで、面積は 459平方cmある。
構造上、仕切板の左右には数mmの隙間ができるので、多少の誤差はあるが、仕切板を 6cmにすると開口部の高さは 11cmになり、面積 297平方cmで面積比約 65%となる。
同様に 8cmにすると開口部の高さは 9cmになり、面積 243平方cmで面積比約 53%。
10cmにすると開口部の高さは 7cmになり、面積 189平方cmで面積比約 41%となる。

バックロードホーン低域調整 22017年04月17日

低域調整用の仕切板を付けて測定してみた。
グラフは上から仕切板の高さが 6cmの場合、8cmの場合、10cmの場合の順。
通常は、20Hz~20kHzの入力信号を120~180秒ぐらいでスイープさせて測定しているが、中高域は不要なので 20Hz~1kHzを120秒でスイープさせて測定した。
結果としては測定上の差はほとんどわからない(差はあるのかもしれないが、いい加減な測定なのでイマイチわからない)。
が、CD の試聴では、低域の質が変わったのがわかる。
ブーミーな感じは抑えられ、押出し感が強くなり、大き目のウーハーを強力にドライブしている感じ(かな?)で、ドスッ!っと来る。
仕切板の高さは 6~8cmが良く、6cmでも違いはわかる。
但し、最大の 10cmにすると、塞ぎ過ぎなのか押出し感は減っておとなしくなるようだ。
量感はそれほど変わらないようなので、「低域の量感調整」と言うよりは「低域の質感調整」と言った方が正しいように思う。
全体的な音調としては、低域の量感は減っていないので、迫力のある低音に対して、中高域が不足している感じで、音場は奥に引っ込む。
やはり部屋の隅ではなくもう少し中央に寄せたいところ。

低域の量感を調整するつもりで仕切板を作ったが、想定外の結果になってしまった。
想定外とは言え非常に興味深い結果で、これが BHBS(バックロードバスレフ)の入り口なのか?

板をL形に組んで開口部に置くだけなので、エンクロージャー本体に穴をあけたり接着したりすることもないし、とりあえず試してみるには面白いと思う。
前面に開口部があるバックロードホーンにも使えるので、事務所に設置している D-1でも試してみようかと思う。